プロ野球の12球団はそれぞれ本拠地を持っており(厳密には所有まではしていない場合もありますが)、ホーム球場として年間70試合程度を主催します。北は北海道、南は福岡まで各地に球団がありますが、今回は「フランチャイズ制」について紹介したいと思います。
フランチャイズ制とは
ざっくりいえば、その球団が本拠地とする都道府県内の「地域保護権」を有し、ホームゲームの50%以上をその本拠地で主催しなければならないとするルールです。地域密着を目的に定められています。基本的に1都道府県につき1球団ですが、例外として巨人とヤクルトは同じ東京都をフランチャイズとしています。
たまにある本拠地以外での主催ゲームは?
たとえば、ソフトバンクが「鷹の祭典」と銘打って東京ドームや京セラドームで主催試合を年間数試合行っています。先ほどのルールでいえば、「ホームゲームの50%以上」なのでルールの範囲内ではあります。
他球団が保護地域とするエリア内で主催試合を行うには承認が必要
上記の例でいえば、巨人やオリックスがフランチャイズとする球場でソフトバンクが主催試合を行っています。この場合、ソフトバンクは事前に巨人やオリックスに許可をもらったうえでホームゲームを行っています。
日本ならではの柔軟性
MLBでは本拠地以外でホームゲームを主催するケースはまずないのではないでしょうか。日本という比較的国土の狭い地理特性もありますが、日本ならではの柔軟性のおかげでフランチャイズとする地域以外のファンにもアプローチできます。
ホームゲームは年間70試合程度しかないため、球場やスタジアムがプロ野球の試合で使われるのは年間のうち5分の1程度です。それ以外の日をいかに有効活用できるかという点で球場やスタジアムを他球団に貸すのも一つの手ですね。
本拠地に近い地方球場での主催試合も
球団としては多くのファンを獲得したいわけですが、そのためには近隣の都道府県にも拡張していくのも有効な打ち手です。特に首都圏以外の球団は積極的に近隣の都道府県で主催試合を行っています。
楽天イーグルスは本拠地の仙台以外に、毎年のように「東北六県」で主催試合を行っています。仙台を始めとした東北のシンボルとなるべく、主催試合以外でもイベントなどを積極的に開催しています。
同様に、ソフトバンクホークスも北九州や熊本などで主催試合を行っています。
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