プロ野球は日本最高峰レベルの野球リーグであるとともに、エンタメとしての側面もあります。その1つの要素だったのが「乱闘」です。もちろん、わざと乱闘をしているのではなく真剣勝負のなかで発生する乱闘が、ファンにとってはエンタメとしての一面があったのです。
しかし、近年は乱闘を見かけることが大幅に減っています。今回は、乱闘そのものや近年減っている理由について解説します。
乱闘は全員参加?
まず乱闘そのものについて、映像で見ると両チームのすべての選手や監督・コーチがグラウンドに出てきているのが分かります。
これは、明確なルールがあるわけではないですが、風習として直接関係ない人でもとりあえず向かうようです。
引き金になるのは多くは「デッドボール」です。真剣勝負のなかでたまたまデッドボールになるケースが多いのはもちろんですが、中には悪質なものがあったり、特定の選手にデッドボールが続いたりすると乱闘につながりやすくなっています。
乱闘が減っている理由
理由はいくつかありそうです。
球団の垣根を超えた交流が増えている
日本代表で一緒にプレーしたり、SNSやスマホの普及で他球団の選手と接触する機会が昔と比べて圧倒的に多くなっており、他球団の選手と仲良くなっているのが大きな要因として挙げられます。
全く接点のない相手チームの選手と、知り合いの選手ではスイッチが入る/入らないが変わってくるでしょう。
シーズンオフの自主トレでも、昔では他球団の選手と練習は考えらなかったようですが、今では当たり前になりつつあります。
現代の「暴力」に対する自制
昭和や平成初期くらいまでは野球界に限らず、部活動含めたスポーツ指導の現場で「体罰」「暴力」は割と普通という風潮がありましたが、令和になってこれらに対する視線が厳しくなっています。
よって、何か揉めるようなシーンがあったとしても、「暴力」までは行かずに言い合いに留まっている印象が強いです。
こうした風潮も、プロ野球の「乱闘」の変化に影響を及ぼしていると考えられます。
選手の「戦術」としての威嚇
特にデッドボールを受けた後、バッターがピッチャーに向かった歩み寄るシーンはたまに目にするのではないでしょうか。
本当に怒ってこうした行動を取っていることもあれば、インコースを攻めにくくするためにあえて威嚇している選手も稀にいるようです。こうした駆け引きもある意味プロ野球の醍醐味のひとつですね。
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