プロ野球界は入れ替わりが激しく、毎年ドラフトで若い新人選手がたくさん加入する一方で、辞めていく選手もいます。辞める選手の大半は「戦力外通告」を受けて引退せざるを得ないケースですが、ごく一部、長年第一線で活躍してきた選手は自らの決断で引退を決めることができます。
そうした功労者に対して球団が花道として用意するのが「引退試合」です。
引退試合をしてもらえるのはほんの一握りの選手
引退試合は選手がしたくてもできるとは限りません。一定の貢献があった選手に対して、労いの意を表して引退試合の実施を球団が打診します。
また、チームの状況によっては引退試合を実施しづらい場合もあります。引退は基本的にシーズン終盤に表明することが多く、優勝やCS出場を懸けて戦っている可能性もあるからです。「戦力」としてプレーできる状態ならまだしも、晩年のためケガ等でかつてのパフォーマンスを発揮できない場合が多いでしょう。
よって、ある程度「功労者」と評価される選手でないと引退試合ができないのに加え、チーム状況にも左右されるのが引退試合の実施可否です。
引退試合に”忖度”はあるべきか?
引退試合はその選手がプロ野球選手としてプレーする最後の舞台であり、花道として用意された場です。ファンとしても、その選手らしい最後のプレーを見たいことでしょう。
引退試合の度に議論されるのが”忖度”です。相手としても、引退する選手に良いプレーをしてもらいたいと考えるのが自然といえば自然ですが、その中で「真剣勝負」にこだわるべきか手加減するかが難しいところです。
引退する選手が打者であれば、「直球勝負」のなかで真剣勝負をするのが良いバランスな感じはあります。一方、引退する選手が投手であった場合、打者としてはわざと三振したように見えると一部ファンから批判を浴びることもあります。
明確なルールがないので(あったらあったで興ざめですが)、都度議論が沸き起こる印象が強いのではないでしょうか。
ガチンコ対決が結局良い?
現状、いわゆる”忖度”もあれば真剣勝負もあるような状況で、当事者同士では事前にある程度合意のうえでのことではあるものの外部のファンから見た場合、意見が分かれるのが現状です。であれば、最後の思い出としてむしろガチンコ対決で統一してしまえば良いのでは、という意見も一理ありますね。
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