2022年の開始されたばかりのプロ野球「現役ドラフト」。まだまだ模索しながら進んでいる段階ですが、ひとまず大きな前進であったと言って良いのではないでしょうか。
現役ドラフトとは
「ドラフト」といえば高校や大学、社会人からプロに入る時のイメージが強いですが、プロ入り後の選手のなかで選手を獲得し合う仕組みです。12球団がそれぞれ2名ずつのリストを提出し、そのリストから各球団が獲得したい選手を提出し、順に獲得していきます。
プロ野球選手になるほどの才能や能力に恵まれながら、その球団では出場機会に恵まれなかったり、コーチの指導と合わない等の要因で「宝の持ち腐れ」状態になっている選手も一定数います。そうした選手に新しい環境でプレーしてもらうことで、活躍するチャンスを広げる目的があります。
初年度段階では全球団が最低1人は獲得しなければならないというルールがありました。
現役ドラフトの対象選手
まだ1年目なので流動的ですが、現役ドラフトの対象外の選手として下記のような条件があります。基本的には下記に該当しない選手からリストアップされます。
- 外国人選手
- 複数年契約中の選手
- FA権を保有または行使したことのある選手
- 育成選手
- 年俸5,000万円以上 ※1名に限り1億円未満の選手も可
現役ドラフトの進め方
まず、各球団のリストが関係者に共有され、その選手の中から獲得したい選手を入札します。入札が最も多い球団が最初に獲得する選手を指名し、獲得された選手の元の球団が次に指名する。この流れをひたすら続けるようです。
2巡目までこのようなルールで指名を続けていきます。
よって、上位の指名順を獲得するには自球団が魅力的な選手をリストアップする必要があります。
初年度は1巡目で終了
色々な議論がある中で行われた初年度は2巡目も指名を続ける球団はいなかったとのことでした。移籍をより活性化させるために、ルールの見直し等も今後進むでしょう。
現役ドラフトがトレード戦略に影響?
現役ドラフトが始まる2022年シーズンオフは例年以上にトレードが活発に行われています。現役ドラフトでは最低1名は放出し逆に1名他球団から獲得するのでトレードに近い意味合いもありますが、どんな選手が獲得候補に挙がるか事前に知ることはできません。
であれば、個別にアプローチをかけた方が良いというのも一つの判断でしょう。その意味で、副次的な効果ではありますが、選手の流動性を高めて活躍の場を広げるという大元の目的に対して近づいていると評価できるのではないでしょうか。
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